子犬を迎えて最初に手が止まるのは、「このフードを1回にどれだけ入れればいいの?」という場面ではないでしょうか。パッケージには体重ごとの給与量表があるのに、月齢の区切りがざっくりしていたり、ネットで調べると回数も量もサイトごとに違っていたり。しかも子犬は数週間で体重が変わるので、先週ちょうどよかった量が今週も正しいとは限りません。
先に結論をお伝えすると、子犬のご飯の量は「総合栄養食のパッケージ表示を出発点にして、はかりで量り、週1回の体重測定で見直す」のが基本です。環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」も、パッケージに表示されている食事量を目安に、はかりでフードの重さを量り、定期的に体重をはかって食事量を見直すよう案内しています。計算で目安を出したい場合は、RER(安静時のエネルギー要求量)とDER(1日当たりのエネルギー要求量)の式が使えます。
この記事では、計算式の意味と「子犬の係数が大きい理由」、月齢ごとの段階と食事の回数、体重やBCS(ボディコンディションスコア)での確かめ方、おやつや成犬用フードへの切り替えで量をどう調整するかまで、公的資料や動物病院の公開情報をもとに理屈から整理しました。数字を覚えるより「なぜその量なのか」がわかると、成長に合わせて自分で調整できるようになります。
・パッケージの給与量表を「理想体重」で読む理由と、はかりで量る意味
・RER=体重×30+70とDER=RER×係数の使い方、子犬の係数3.0・2.0の意味
・生後50日から成長期が終わるまでの段階と、1日3〜4回に分ける理由
・体重・BCS・おやつ20%ルールで「今の量が合っているか」を確かめる方法
子犬のご飯の量は「表示・はかり・体重チェック」の3点で決まる

子犬が体の大きさのわりにたくさん食べる理由
子犬は、体の大きさから想像するよりも多くのエネルギーを必要とします。成犬と同じ感覚で「体が小さいから少しでいい」と考えると、量が足りなくなりやすいのが子犬期の特徴です。
理由は、子犬が「今の体を維持する分」に加えて「これから体をつくる分」のエネルギーも食べものからまかなっているからです。環境省のガイドラインでも、子犬は成長のために多くのカロリーを必要とすると説明されています。計算式の上でもこの差ははっきり表れていて、後で詳しく見るDERの係数は、体重5kgの避妊去勢済みの成犬の計算例で1.6が使われているのに対し、動物病院が示す子犬(生後4か月まで)の目安は3.0です。同じ体重でも、子犬のほうが係数のぶんだけ必要量が大きく見積もられるわけです。
やりがちなのは、先住犬の成犬がいる家庭で「先輩犬がこの量だから、体の小さい子犬はその半分くらい」と目分量で決めてしまうケースです。体重だけで比べると、成長のためのエネルギーが抜け落ちます。
まずは「子犬は体重あたりで見ると成犬より多く食べるのが普通」と頭に入れておくと、パッケージの給与量が多く感じても慌てずに済みます。量が妥当かどうかは、このあと紹介する体重の推移と体型のチェックで確かめていきます。
最初に確認したいのは「総合栄養食」と「成長期用」の表示
ご飯の量を考える前に、そのフードが「総合栄養食」かどうかを確認します。パッケージの給与量表どおりに与えて栄養が足りる前提になっているのは、総合栄養食だけだからです。
ペットフード公正取引協議会は、総合栄養食を「毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフード及び水のみで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養的にバランスのとれたもの」と定義しています。ポイントは「指定された成長段階における」という部分です。総合栄養食の中でも、成長期用なのか成犬用なのかで想定している栄養の組み立てが違います。環境省のガイドラインも、主食は総合栄養食を選び、その中から成長段階や健康状態に合わせて選んだうえで、味や質感は好みで選べると案内しています。
総合栄養食=そのフードと水だけで、指定された成長段階の健康を維持できるよう栄養バランスを整えたフード。一般食・副食=「その他の目的食」に含まれ、1日に必要な栄養を満たすには別途栄養補給が必要な旨が表示される。間食=おやつ・ごほうび。1日に与えてよい量・回数が記載される。療法食=獣医師の管理の下で使うフード。
失敗しやすいのは、パッケージに「子犬用」「パピー」と大きく書かれているのを見て、裏面の目的表示を確認しないまま主食にしてしまうことです。おかずタイプの缶詰やふりかけ型の商品は、子犬向けの見た目でも「一般食」「副食」と書かれていることがあります。
確認する場所は、パッケージ裏面の「目的」「用途」の欄です。公正競争規約では、「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」のどれにあたるかがわかるように記載することになっています(ペットフード公正取引協議会)。
給与量表の「体重」は今の体重ではなく理想体重
パッケージの給与量表を見るとき、表の「体重」の列に当てはめるのは、その子の今の体重ではなく理想体重です。ここを読み違えると、量の出発点がずれてしまいます。
環境省のガイドラインには、「多くの場合、与えるべき食事量は体重に対して表示されています。このときの体重とは、現在の犬や猫の体重ではなく、理想体重のことを示しています」と書かれています。成犬なら「太り気味の子は今の体重で読むと多すぎる」という話になりますが、子犬の場合は少し事情が違います。子犬は体重が増えていくのが正常なので、子犬用の給与量表の多くは「今の体重」だけでなく「月齢」や「成犬時の予想体重」を組み合わせて量を示しています。どの軸で読む表なのかを、表の見出しで確認しておくことが大切です。
やりがちな失敗は、成犬時の予想体重で読むべき表を今の体重で読んでしまい、量を少なく見積もるケースです。逆に、今の体重で読む表に予想体重を当てはめて多くしてしまうこともあります。
表の見出しに「現在体重」「成犬時体重」「月齢」などどの言葉が使われているかを最初に確認し、わからないときはメーカーのお客様窓口に問い合わせるのが確実です。そのうえで、はじき出した量はあくまで出発点として扱い、体重の推移で調整していきます。
計量カップより、はかりで量るほうがぶれにくい
1回分のフードは、できればキッチンスケールなどのはかりで重さを量るのがおすすめです。環境省のガイドラインも、はかり(ない場合は計量カップ)を使ってフードの重さを量るよう案内しています。
給与量表はグラムで書かれているのに対し、計量カップは「かさ」を量る道具です。粒の大きさや形、フードの種類が変わると、同じ1杯でも入る重さが変わります。子犬期は1回の量がもともと少ないので、数グラムのずれでも1日の合計で見ると割合として大きくなりがちです。しかも成長期用から成犬用へ切り替えると粒の形が変わることが多く、カップの目盛りのまま与え続けると気づかないうちに量が変わってしまいます。
よくあるのが、最初の袋を開けたときに一度だけはかりで量り、あとは「このカップのこの線まで」と覚えて与え続けるパターンです。フードの銘柄を変えたときや、子犬の成長で1日量を増やしたときに、その線が合わなくなります。
はかりの上に食器を載せて表示をゼロに戻してからフードを入れると、毎回同じ手順で量れます。1日分を朝にまとめて量り、回数分に分けて容器に入れておく方法も、量のぶれを防ぐのに役立ちます。
1日に何kcal必要?RERとDERで目安を計算する手順
RERの簡易式「体重×30+70」は2〜45kgで使える
1日に必要なエネルギー量を自分で見積もりたいときは、まずRER(安静時のエネルギー要求量)を出します。環境省のガイドラインでは、簡易式としてRER(キロカロリー)=体重(kg)×30+70が紹介されています。
RERは、じっと休んでいるときに体を維持するのに必要なエネルギー量のことです。ここに成長や活動のぶんを上乗せしたものが、1日に実際に必要なエネルギー量になります。環境省の計算例では、体重5kgの犬(避妊去勢済み)で「体重5kg×30+70=220キロカロリー」となっています。ただし、この簡易式には条件があり、体重が2〜45kgの場合のみ計算できるとされています。
子犬で気をつけたいのが、この「2kg」という下限です。小型犬の子犬は、迎えたばかりの時期に体重が2kgに届かないことも珍しくありません。その状態で簡易式に当てはめても、式の前提から外れた数字になってしまいます。
体重が2kgに満たない子犬や、計算した値がパッケージの給与量表と大きく食い違う場合は、無理に式にこだわらず、給与量表を基準にしてかかりつけの獣医師に相談するのが安全です。簡易式は「だいたいの規模感をつかむ道具」くらいに考えておくと使いやすくなります。
子犬の係数は「生後4か月まで3.0、4〜12か月は2.0」が目安
RERが出たら、係数をかけてDER(1日当たりのエネルギー要求量)を求めます。環境省のガイドラインの式はDER(キロカロリー)=RER×係数で、係数は成長段階や活動量によって変わるため、詳しくは獣医師に相談するよう案内されています。
環境省の資料には具体的な係数の一覧は載っていませんが、動物病院の公式サイトでは、子犬の活動係数の目安として「生後4か月まで3.0」「生後4〜12か月2.0」が示されています。また、栃木県動物愛護指導センターの計算例でも、2ヶ月令で3kgの子犬に「子犬 離乳期〜3ヶ月」の係数3を当てはめています。成長のスピードが速い時期ほど係数が大きく、成長がゆるやかになるにつれて下がっていく、という考え方です。
動物病院の計算例では、体重2kg・3ヶ月の子犬で「118 × 3.0 = 354kcal/day(DER)」となっています。なお、この118というRERは、環境省の簡易式とは別の、より精密な計算式で出した値です。簡易式に当てはめた数字とは一致しないので、2つを混ぜて比べないようにしましょう。
係数はあくまで目安で、同じ月齢でも犬種や運動量で必要量は変わります。係数を使って出した数字は「この範囲にありそうだ」という見当として扱い、実際の量は体重の増え方を見ながら決めていくのが現実的です。
kcalをグラムに直す式は「A÷B×100」
DERが出ても、それだけでは「何グラム与えればいいか」はわかりません。フードのカロリーを使ってグラムに直す必要があります。環境省のガイドラインでは、1日当たりの食事量=A÷B×100(A=DER、B=ペットフードに表示された代謝エネルギー)という式が紹介されています。
代謝エネルギーは、パッケージの成分表示の近くに「kcal/100g」の形で書かれていることが多い数字です。フードによってこの値が違うので、同じDERでも与えるグラム数はフードごとに変わります。カロリーの高いフードなら少ない量で済み、低いフードなら多めになる、という関係です。
たとえば、DERが354kcalの子犬に、代謝エネルギーが400kcal/100gのフードを与えるとしたら、354÷400×100を電卓で計算すれば1日のグラム数が出ます。ありがちなミスは、最後の「×100」を忘れて小数のまま悩んでしまうことと、代謝エネルギーの代わりに「粗たんぱく質○%」など別の数字を拾ってしまうことです。
パッケージに代謝エネルギーの記載が見当たらない場合は、無理に計算せず給与量表を使います。公正競争規約で表示される「成分」の欄にkcal/100gが並んで書かれていることが多いので、まずはそこを探してみてください。
実は計算値よりも「体重の増え方」のほうが答えに近い
意外と知られていないのですが、計算式で出したDERやパッケージの給与量は、どちらも「平均的な子犬」を想定した見積もりにすぎません。実際にその子にちょうどいい量は、与えた結果の体重の増え方と体型がいちばん正直に教えてくれます。
理由は、式に入っていない要素が多いからです。同じ体重・同じ月齢でも、よく走り回る子とよく眠る子では使うエネルギーが違いますし、犬種ごとの成長のペースも異なります。環境省のガイドラインが、係数は成長段階や活動量によって変わるとしたうえで、定期的に体重をはかって食事量を見直すよう案内しているのも、計算だけでは決めきれないことを前提にしているからだと読めます。
よくあるのは、計算した数字とパッケージの数字が合わないことに悩み、どちらが正しいのか何日も迷ってしまうパターンです。2つの数字が近い範囲にあるなら、その間から始めて1週間後の体重を見るほうが、机上で考え続けるより早く答えに近づけます。
計算はスタート地点を決めるための道具、体重と体型はゴールを確かめるための道具と割り切りましょう。体重×30+70の意味や係数の考え方をもう少し掘り下げたい方は、こちらの記事も参考になります。

生後2か月と生後10か月で何が違う?成長段階ごとの量の考え方

成長段階の区切りと係数を1枚の表で確認する
子犬期の食事は、月齢によって「何を」「どれくらい」与えるかの考え方が変わります。まずは環境省のガイドラインのライフステージ区分と、動物病院などが示す係数の目安を並べて全体像をつかんでおきましょう。
| 段階 | 時期の目安 | 食事の内容 | DER係数の目安 |
|---|---|---|---|
| 哺乳期 | 誕生〜30日ぐらい | 母乳。飲めない時は犬専用のミルク | — |
| 離乳期 | 生後20〜60日ぐらい | やわらかくしたフードを少しずつ(離乳期用または成長期用) | 3(離乳期〜3ヶ月・県動物愛護指導センターの例) |
| 成長期(前半) | 生後50日〜生後4か月まで | 成長期用(子犬用)フード | 3.0(動物病院の目安) |
| 成長期(後半) | 生後4〜12か月(小型犬は10か月ぐらい・中型犬は1年ぐらい・大型犬は1年半ぐらいまでが成長期) | 成長期用(子犬用)フード | 2.0(動物病院の目安) |
| 成犬期 | 成長期を終えてから7年間(大型犬では5年)程度 | 成犬用フード | 1.6(体重5kg・避妊去勢済みの計算例) |
表を見ると、係数は成長が速い時期ほど大きく、成長が落ち着くにつれて段階的に下がっていくことがわかります。時期の区切りは環境省のガイドライン、係数は動物病院・県の動物愛護指導センター・環境省の計算例から拾っているため、出典ごとに「〜ぐらい」「目安」という幅がある点に注意してください。
この表は、月齢を当てはめて量を一発で決めるためのものではありません。「今は係数が大きい時期だから量が多くて当然」「そろそろ係数が下がる時期だから、体重の伸びが落ち着いたら量の見直しを考える」と、時期ごとの見通しを立てるために使うのがおすすめです。
離乳期は「やわらかくして少しずつ」が基本
生後20〜60日ぐらいの離乳期は、量よりも「食べられる形にして少しずつ慣らす」ことが優先される時期です。環境省のガイドラインでも、やわらかくしたフードを少しずつ与えると案内されています。
この時期の子犬は、母乳やミルクから固形の食べものへ移る途中にあります。歯も生えそろう途中で、環境省の資料によると犬は生まれてから約1か月で28本の乳歯が生えそろい、3〜7か月で42本の永久歯に生え変わります。乳歯がそろったばかりの子犬にとって、硬いドライフードをそのまま噛み砕くのは負担になることがあるため、ふやかしてやわらかくするのが一般的です。
ペットショップやブリーダーから迎えたばかりの子犬は、この離乳期の終わりから成長期に入る時期にあたることが多いものです。環境の変化で緊張しているところに、フードの種類や硬さまで一度に変えると、食べる量が落ちたりお腹がゆるくなったりしやすくなります。
迎えた直後は、それまで食べていたフードと与え方(ふやかし具合・回数)をそのまま引き継ぐのが安心です。引き渡しのときに、フードの銘柄と1回量、1日の回数をメモでもらっておきましょう。歯の生え変わりの時期に合わせたおやつ選びは、こちらでまとめています。

生後4か月までは係数3.0、量がいちばん多く見える時期
生後4か月ごろまでは、子犬の生涯の中でも体重あたりの必要エネルギーがとくに大きい時期です。動物病院の目安では係数3.0が使われており、RERの3倍近くを食べて当然の時期と考えてかまいません。
この時期は骨格や筋肉、内臓がぐんぐん育っていくため、体を維持する分よりも成長に回す分の割合が大きくなります。一方で、消化機能はまだ未熟なので、1日量が多いからといって一度に詰め込むことはできません。ここに「量は多いのに、1回に食べられる量は少ない」という子犬期特有の矛盾があり、これを解決するのが回数を分ける与え方です。
よくある失敗は、パッケージの1日量を見て「こんなに食べさせて大丈夫?太らない?」と心配になり、自己判断で減らしてしまうことです。環境省のガイドラインも、大きくなるのがイヤだといって、成長のために多くのカロリーを必要とする子犬に与える量を制限しないよう呼びかけています。
量が多すぎるかどうかは、見た目の印象ではなく体重の増え方と体型で判断します。1日量を3〜4回に分け、週1回体重をはかって、順調に増えているかを確かめていきましょう。
小型犬は10か月、大型犬は1年半。成長期の長さはサイズで違う
「子犬用フードはいつまで?」の答えは、犬の体の大きさで変わります。環境省のガイドラインでは、成長期は生後50日から、小型犬では10か月ぐらい、中型犬では1年ぐらい、大型犬では1年半ぐらいの期間とされています。
体が大きい犬ほど、最終的な体格に育つまでに時間がかかるためです。小型犬は早い時期に成犬の体格に近づき、そこから先は成長に回すエネルギーが減っていきます。大型犬は1年を過ぎてもまだ骨格が育っている途中なので、成長期用の栄養設計が長めに必要になります。
やりがちなのは、「1歳になったら成犬用」と犬種を問わず一律に考えてしまうことです。小型犬なら1歳を待つ前に成長期が終わっている可能性があり、大型犬なら1歳の時点ではまだ成長期の途中かもしれません。また、中型犬と大型犬の中間くらいの体格の子は、どちらの区切りに近いのか判断に迷うこともあります。
切り替え時期の見当は、この区切りと「体重の増え方がゆるやかになってきたか」の両方で判断します。迷うときは、ワクチンや健康診断で動物病院に行った際に、成長の具合とあわせて相談するのが確実です。
1日3〜4回に分けるのはなぜ?回数と1回量の決め方
消化機能が未熟だから、1回量を小さくする
子犬のご飯は、1日量を3〜4回に分けて与えるのが一般的です。動物病院の公式サイトでも、子犬は消化機能が未熟なため1日3〜4回程度に分けて与えるのが一般的と説明されています。
先ほど見たように、子犬は体重あたりの必要エネルギーが大きい一方で、胃腸の働きはまだ発達の途中です。1日分を少ない回数にまとめると、1回の量が多くなり、消化しきれずにお腹がゆるくなったり、吐き戻したりする原因になります。回数を分けるのは、「1日に必要な量」と「1回に処理できる量」のギャップを埋めるための工夫だと考えるとわかりやすいでしょう。
具体的な場面としては、朝と夜の2回しか家にいられない家庭で、1日量を2回に振り分けていたら、夜の分をよく吐き戻すようになった、というようなケースが考えられます。量そのものは適切でも、1回あたりが多すぎたことが原因になりうるわけです。
日中に家を空ける場合は、家族で時間を分担したり、昼の分を与えられる時間帯を工夫したりして、なるべく回数を確保しましょう。回数を増やしても1日の合計量は変えないのがポイントで、「1日量÷回数」で1回量を決めます。
「目の前のフードはあるだけ食べる」習性にも理由がある
回数を分ける理由は、消化機能だけではありません。犬にはもともと、目の前にあるフードをあるだけ食べる習性があります。
環境省のガイドラインには、「犬は、1回で1日分のフードを食べることが出来るほど大きい胃を持っているため、目の前にあるフードをお腹いっぱい食べる習性があります」と書かれています。さらに、与える回数が1日1回の場合、慌てて飲み込んでのどに詰まらせたり、肥満の原因になったりすることから、1日分を数回に分けて与えるよう案内しています。つまり、成犬でも回数を分けるのが基本で、消化機能の未熟な子犬ではなおさら、ということになります。
子犬期によく見られるのが、食器を置いた瞬間に勢いよく食べ始め、あっという間に空にしてしまう様子です。「おなかが空いているから足りないのでは」と感じて追加したくなりますが、勢いよく食べること自体は犬の習性によるもので、量が足りないサインとは限りません。
食べるスピードではなく、体重の増え方と体型で量を判断しましょう。早食いが気になる場合は、1回量を変えずに回数を増やしたり、食器の形を見直したりするのも選択肢です。
回数を減らすのは「成長が落ち着いてから」少しずつ
1日3〜4回の与え方は、ずっと続けるものではありません。成長とともに消化機能が整ってくれば、回数を減らしていくことができます。ただし、減らすのは成長のペースが落ち着いてから、1回ずつ段階的に進めるのが基本です。
回数を減らすと、そのぶん1回あたりの量が増えます。たとえば4回から3回にすれば、同じ1日量でも1回量は3分の4倍になる計算です。胃腸がまだ慣れていないうちに一気に回数を減らすと、1回量の急な増加で消化に負担がかかります。環境省のガイドラインが成犬でも1日1回を避け、数回に分けるよう案内していることを踏まえると、最終的にも1日2回程度は確保しておくのが無難です。
ありがちな失敗は、飼い主の生活リズムが変わったタイミング(仕事の再開など)に合わせて、子犬の状態を見ずに回数を急に減らしてしまうことです。便がゆるくなったり、食前に吐くようになったりしたら、減らすペースが早すぎたサインかもしれません。
回数を1回減らしたら、数日は便の状態と食べ残しの有無を観察し、問題がなければ次の段階へ進みます。月齢の区切りで機械的に減らすより、子犬の様子を見ながら進めるほうが失敗が少なくなります。
「置きっぱなし」にすると量の管理ができなくなる
子犬のご飯は、食器に出したら一定時間で片付けるのが基本です。1日分を朝に置いておき、好きなときに食べさせる「置き餌」は、量の管理をむずかしくします。
置きっぱなしにすると、いつ・どれだけ食べたのかがわからなくなります。食欲が落ちていることに気づくのが遅れますし、あるだけ食べる習性から、一度に食べすぎてしまうこともあります。また、衛生面の心配もあります。環境省のガイドラインでは、ウェットフードは食器に出した後の酸化・腐敗・有害微生物の繁殖などの品質の変化がドライフードに比べて早いため、20分程度を目安に片付けるよう案内しています。子犬期によく使うふやかしたフードも水分を含んでいるため、同じように早めに片付けるのが安心です。
留守番中に困らないよう、朝に1日分を食器に入れて出かける。すると、子犬があるだけ一気に食べてしまったり、ふやかしたフードが長時間放置されたりして、食べた量も鮮度も管理できなくなります。
原因:犬は目の前のフードをあるだけ食べる習性があり、水分を含むフードは時間とともに品質が変わるため。
対策:1回分ずつ出して、食べ終わったら、または一定時間(ウェットやふやかしなら20分程度が目安)で片付ける。残した量はメモしておき、次回以降の量の見直しに使う。
食べ残しが続く場合は、そのまま次の回に持ち越さず、残した量を記録しておきましょう。数日分の記録があれば、量が多すぎるのか、体調の変化なのかを見分ける手がかりになります。
今の量で合っている?体重とBCSで確かめる方法
週1回の体重測定が「量の答え合わせ」になる
ご飯の量が合っているかを確かめるいちばんの方法は、定期的な体重測定です。環境省のガイドラインでは、体型の微妙な変化は見た目からでは気付きにくいため、日頃から体重を測定しておくことが重要で、週1回程度がおすすめとされています。
子犬は毎日一緒にいると、少しずつの変化に気づきにくいものです。「ちょっと大きくなったかな」という印象だけでは、順調に成長しているのか、太りはじめているのか、伸び悩んでいるのかを判断できません。週ごとの数字を並べておけば、増え方のペースが見えるようになり、量を増やす・保つ・減らすの判断材料になります。
家庭での測り方としてよく使われるのが、飼い主が子犬を抱いて体重計に乗り、自分だけの体重を引く方法です。小型の子犬なら、キッチンスケールにかごを載せて測る方法もあります。ありがちなのは、測る時間帯がバラバラで、食前と食後の差で数字が揺れてしまうことです。
曜日と時間帯(たとえば毎週同じ曜日の朝ごはん前)を決めて測り、ノートやスマートフォンに記録しましょう。体重と一緒に「その週の1日量」も書いておくと、量と体重の関係がひと目でわかります。
BCS3の目安は「肋骨が触れて、腰にくびれがある」
体重と並んで確かめたいのが体型です。ボディコンディションスコア(BCS)は、見た目と触れた状態から体型(とくに脂肪の付き具合)を評価する指標で、9段階または5段階で表します。
環境省のガイドラインの5段階の表では、BCS1が痩せ、BCS2がやや痩せ、BCS3が理想体重、BCS4がやや肥満、BCS5が肥満です。理想とされるBCS3の犬は、過剰な脂肪の沈着なしに肋骨が触れ、上から見て肋骨の後ろに腰のくびれが見られ、横から見て腹部の吊り上がりが見られる状態とされています。体重の数字だけでは「骨格が大きくなった増え方」なのか「脂肪がついた増え方」なのかがわからないため、体型のチェックを組み合わせる意味があります。
子犬の場合、見た目がふわふわした被毛のせいで実際より丸く見えたり、逆にやせて見えたりすることがあります。見た目だけで判断せず、手のひらで脇腹をなでて肋骨の触れ具合を確かめるのがコツです。
なお、現在の体重とBCSから理想体重を求めるには、獣医師に診てもらうことがすすめられています。ワクチン接種などで受診したときに、体型の評価もあわせて聞いておくと、自宅でのチェックの基準ができます。
食べない・残すときに見ておきたいこと
子犬がご飯を残したとき、まず考えたいのは「量が多いのか、体調に変化があるのか」の見分けです。どちらかによって、とるべき対応が変わります。
量が多い場合は、残す量が毎回だいたい同じで、元気や便の様子は普段どおり、というパターンになりやすいでしょう。一方、環境省のガイドラインは、正常な犬でもフードを1〜2日間食べない個体もいるが、積極的に食べない場合は病気の兆候とも考えられるとしています。子犬は体が小さく蓄えも少ないため、食べない状態が続くことの影響が成犬より出やすいと考えておくのが安心です。
迎えたばかりの時期や、フードを変えた直後、ワクチン接種の前後などは、一時的に食べる量が落ちることがあります。こうした「理由の思い当たる食べ残し」なのか、「思い当たる理由がないのに食べない」のかを分けて考えると、判断しやすくなります。
食欲や便の様子がいつもと違うとき、元気がない・吐く・下痢が続くといった変化が重なるときは、自己判断で様子を見続けず、早めに獣医師に相談してください。その際、1日量・食べた量・体重の記録があると、状況を正確に伝えられます。
「大きくなりすぎないように」と量を減らすのは逆効果
子犬期によくある誤解が、「小さいまま育ってほしいから、ご飯を控えめにする」という考え方です。成長期に必要な量を削ると、体をつくるための栄養が足りなくなるおそれがあります。
環境省のガイドラインでは、大きくなるのがイヤだといって、成長のために多くのカロリーを必要とする子犬に与える量を制限したり、喜ぶからといってフードを与えすぎたりせず、痩せすぎ・太りすぎにならないよう適正な体型を保つよう呼びかけています。成犬になったときの体格は、基本的には犬種や個体の持つ性質で決まるもので、食事量で調整するものではありません。量を減らして得られるのは「小さい犬」ではなく「痩せた子犬」だと考えてください。
小型犬を迎えた飼い主が「このまま小さくいてほしい」と、パッケージの給与量より少なめに与える。体重の増え方が鈍り、肋骨が浮き出るような体型になってしまう。
原因:子犬は成長のために多くのカロリーを必要とし、量を削るとその分が不足するため。
対策:量は給与量表を出発点にし、BCS3(肋骨が触れて腰にくびれがある状態)を保つように調整する。体型が理想から外れていると感じたら、自己判断で量を増減せず獣医師に相談する。
反対に、「喜ぶから」とつい多めに与えるのも同じくらい注意したい点です。本格的な減量が必要になった場合は、必ず獣医師の指導の下で行うことがすすめられています。子犬期から体型を見る習慣をつけておけば、成犬になってからの体重管理もぐっと楽になります。体型と給与量表の読み方の関係は、成犬のダイエットフードの記事でも詳しく扱っています。
おやつやトッピングを足した日は、主食をどれだけ減らす?
おやつは1日に必要なエネルギー量の20%以内
しつけのごほうびなどで、子犬期はおやつを使う場面が増えます。おやつの量の目安は、1日に必要なエネルギー量の20%以内です。環境省のガイドラインでこの目安が示されています。
おやつは「間食」に分類され、総合栄養食とは違って、それだけで必要な栄養がまかなえるようには作られていません。環境省のガイドラインは、間食について、ペットが欲しがるままに与えて必要な栄養バランスが損なわれないように、1日に与えてよい量・回数が記載されていると説明しています。子犬期は体をつくる大事な時期なので、主食の総合栄養食から栄養をとる割合をしっかり確保しておきたいところです。
トイレトレーニングやハウスの練習など、子犬期のしつけではごほうびを出す回数が多くなりがちです。1回ずつは小さなかけらでも、1日の合計で見ると想像以上の量になっていることがあります。
おやつのパッケージにある「1日の給与量の目安」を確認し、それを超えないように1日分を先に小皿に分けておくと、使いすぎを防げます。ごほうび用に、1日の主食の一部を取り分けて使う方法もあります。おやつの表示の見方や20%の考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。

「与えた分だけ主食を減らす」を忘れない
おやつを与えた日は、その分だけ主食を減らします。環境省のガイドラインでも、おやつは20%以内を目安にし、与えた分だけ主要な食事の量も減らすようにと案内されています。
理由は単純で、1日に必要なエネルギー量は、おやつを食べても食べなくても変わらないからです。主食をパッケージどおりに与えたうえでおやつを上乗せすれば、そのぶんがまるごと1日のカロリーに加算されます。環境省の資料でも、おやつを「別腹」と考えてしまうことへの注意が促されています。
具体的な場面としては、家族のうち誰かがご飯を担当し、別の誰かがしつけでおやつを使っている家庭で起こりやすい問題です。それぞれは適量のつもりでも、主食を減らす人がいないため、合計ではずっと多めに与えている状態になります。体重が思ったより増えるときは、まずこの「足し算」を疑ってみてください。
家族で「今日のおやつ」を共有するメモを冷蔵庫に貼るなど、誰がどれだけ与えたかがわかる仕組みをつくると調整しやすくなります。おやつの代わりに主食の粒をごほうびに使えば、主食を減らす計算そのものが不要になります。
トッピングや一般食を足すと、栄養の設計が崩れやすい
フードの食いつきをよくしようと、トッピングや缶詰を足す飼い主も少なくありません。ただ、総合栄養食に別のものを加えると、そのフードが想定していた栄養バランスから外れていくことは知っておきたいポイントです。
総合栄養食は、そのフードと水だけで健康を維持できるように栄養を組み立てています。一方、おかずタイプの缶詰などの「一般食」「副食」は、ペットフード公正取引協議会の表示ルールで、1日に必要な栄養を満たすために別途栄養補給する必要がある旨が表示されるものです(ペットフード公正取引協議会)。トッピングを増やすほど、主食の総合栄養食の割合が減り、成長期に必要な栄養が十分にとれなくなるおそれがあります。
ありがちなのが、トッピングを始めたら主食だけでは食べなくなり、トッピングの量がどんどん増えていくパターンです。子犬期にこの習慣がつくと、成犬になってからも続きがちです。
子犬期は、主食の総合栄養食をしっかり食べることを最優先にしましょう。どうしてもトッピングを使う場合は、おやつと同じように「足した分だけ主食を減らす」考え方で、全体の量が増えないように調整します。
人の食べものは「少しなら」でも与えない
ご飯の量とあわせて気をつけたいのが、人の食べものです。環境省のガイドラインは、人の食べ物でも犬や猫には害を及ぼす場合があるとして、タマネギやチョコレートなどを食べさせてはいけないとしています。
| 食べもの | ガイドラインの説明 |
|---|---|
| タマネギ・ネギ・ニラ・ニンニク | 有害成分が赤血球を破壊し、大量に食べると血尿や下痢、嘔吐、発熱などを引き起こすおそれ。加熱しても成分は分解されない |
| チョコレート | テオブロミンが原因で嘔吐、下痢、発熱、けいれんの発作などを引き起こす |
| キシリトール入りのガムなど | 少量でも血糖値の低下や嘔吐、肝不全などを引き起こすので与えてはいけない |
| ブドウ・干しブドウ | 腎不全の原因になる。特にブドウの皮は与えてはいけない |
| 鶏の骨 | 縦にさけやすく、割れるととがった形になり、のどや消化管を傷つけることがある |
子犬は好奇心から何でも口に入れようとします。環境省のガイドラインも、特に子犬は色々なものを口にしてしまうので注意が必要としており、ストッキングや靴下、ひも、竹串、トウモロコシの芯、果物の種、ユリなどの観葉植物を誤飲しやすいものとして挙げています。
食卓からの「おすそ分け」は、量の管理を崩すうえに、こうした食材を口にするきっかけにもなります。子犬が届く場所に食べものや小物を置かないこと、食事中はハウスで待たせる習慣をつけることが、いちばん確実な予防策です。
成犬用フードへの切り替えと保存で、量をぶらさないコツ
切り替えの時期は「成長期の終わり」と体重の伸びで見極める
成長期用フードから成犬用フードへの切り替えは、成長期が終わる時期が目安です。環境省のガイドラインでは、小型犬で10か月ぐらい、中型犬で1年ぐらい、大型犬で1年半ぐらいまでが成長期とされています。
成長期が終わると、成長に回していたエネルギーが必要なくなり、必要量は下がっていきます。動物病院の目安で係数が3.0から2.0へ、さらに成犬の計算例では1.6と小さくなっていくのは、この変化を反映したものです。それなのに成長期用フードを同じ量で与え続けると、エネルギーが余りやすくなります。
よくあるのが、「まだ子犬用の袋が残っているから」と、成長期が終わっても使い切るまで同じ量を与え続けるケースです。この時期は体重の伸びが落ち着いているため、同じ量のままだと脂肪として蓄えられやすくなります。
切り替えのサインとして、週1回の体重記録で増え方がゆるやかになってきたかを確認しましょう。体重の伸びが落ち着き、成長期の目安の月齢に近づいたら、成犬用フードへの移行を計画します。犬種によって判断が難しい場合は、健康診断の際に獣医師に確認するのが確実です。
新しいフードは1〜2週間かけて割合を増やす
フードの切り替えは、一度に全部入れ替えるのではなく、少しずつ新しいフードの割合を増やしていきます。環境省のガイドラインでは、犬の状態を見ながら1〜2週間かけて新しいフードの割合を徐々に増やしていくよう案内されています。
食べ慣れていないフードに急に切り替えると、吐いてしまったり下痢をしたりすることもあるとされています。フードが変わると原材料や成分のバランスが変わるため、胃腸がそれに慣れるまで時間が必要だと考えられます。
切り替え中に見落としやすいのが、新旧のフードでカロリーが違うことです。同じグラム数でも、代謝エネルギーが違えば摂取カロリーは変わります。混ぜる割合だけでなく、それぞれの給与量表の違いも意識して合計量を決めましょう。便がゆるくなったら、割合を増やすペースを落として様子を見ます。
開封後の保存状態が悪いと、同じ量でも品質が変わる
量をきちんと量っていても、フードの保存状態が悪いと品質が落ちてしまいます。環境省のガイドラインは、保存状態が悪いと賞味期限内でも品質が悪くなることがあるとしています。子犬期は1日の量が少なく、大袋だと使い切るまでに時間がかかるので、保存の目安を知っておくことが大切です。
| 項目 | ドライ・ソフトドライ | セミモイスト | ウェット |
|---|---|---|---|
| 使用期限の目安 | 開封後約1か月 | 開封後2週間程度 | 開封後1日 |
| 保存場所 | 袋をしっかり閉じ、直射日光が当たらず温度・湿度が低い場所(常温) | 袋をしっかり閉じて冷蔵庫 | 開封したらすぐ与える。1日以上は冷凍も可(食味等を損なう場合あり) |
| 子犬期の使い方のヒント | 1日量から逆算し、約1か月で使い切れる袋の大きさを選ぶ | 冷蔵庫から出したらすぐ与え、出しっぱなしにしない | 食器に出したら20分程度を目安に片付ける |
やりがちなのは、割安だからと大袋を買い、開封後に何か月もかけて使い続けることです。子犬の1日量は少ないので、袋の大きさによっては約1か月で使い切れない場合があります。1日量×日数で使い切れる量を見積もり、袋のサイズを選ぶのがおすすめです。使い終わった食器はきれいに洗って乾燥させ、清潔な場所に保管することも、環境省のガイドラインで案内されています。
飼い主のタイプ別・最初に取りかかるポイント
ここまでの内容を全部一度に実践しようとすると大変なので、状況に合わせて最初に取りかかるポイントを絞りましょう。子犬を迎えた経緯や生活スタイルによって、つまずきやすい場所が違います。
子犬を迎えたばかりの初心者の方は、まずは引き渡し時に聞いたフードと量・回数をそのまま続け、キッチンスケールでの計量と週1回の体重測定を始めてください。計算式に挑戦するのは、生活が落ち着いてからで十分です。
日中に家を空ける時間が長い方は、回数の確保がいちばんの課題です。1日3〜4回を目指しつつ、置き餌で済ませないよう、家族で時間を分担する方法を考えましょう。回数が確保しにくい場合は、1回量が多くなりすぎないか、便や吐き戻しの様子を注意深く見ておきます。
しつけでおやつをよく使う方は、20%ルールと「与えた分だけ主食を減らす」を家族で共有することから始めてください。主食の粒をごほうびにする方法も効果的です。
大型犬の子犬を迎えた方は、成長期が1年半ぐらいまで続くことを踏まえ、成犬用への切り替えを急がないことがポイントです。体重の推移を記録し、健康診断のタイミングで獣医師と切り替え時期を相談しましょう。
まとめ:子犬のご飯の量は「表示で決めて、量って、体重で見直す」
子犬のご飯の量に「この月齢ならこのグラム数」という唯一の正解はありません。パッケージの給与量表や、RER・DERの計算式で出した数字は、あくまで出発点です。子犬は成長のために体重あたりで多くのエネルギーを必要とし、その必要量は月齢とともに変わっていきます。だからこそ、数字を一度決めて終わりにするのではなく、体重と体型を見ながら調整し続けることが大切です。
とくに押さえておきたいのは、次の3つの考え方です。1つ目は、給与量表の体重がどの体重を指しているかを確認すること。2つ目は、消化機能が未熟な子犬には1日量を3〜4回に分けて与え、目の前のフードをあるだけ食べる習性にも配慮すること。3つ目は、「大きくなりすぎないように」と量を削ったり、「喜ぶから」とおやつを上乗せしたりせず、BCS3の体型を保つように量を決めることです。成長期が終わる時期(小型犬で10か月ぐらい、中型犬で1年ぐらい、大型犬で1年半ぐらい)が近づいたら、1〜2週間かけて成犬用フードへ切り替えていきましょう。
最初の一歩として、今日からキッチンスケールで1回分のフードを量り、今週の同じ曜日に体重を記録することから始めてみてください。数週間分の記録がたまると、「今の量で順調に育っているか」が数字で見えるようになります。迷ったときは、健康診断やワクチンの機会にその記録を持って獣医師に相談すると、その子に合った量を一緒に確かめられます。参考にした環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」には、フードの選び方や与え方、保存方法がまとまっているので、あわせて目を通しておくと安心です。
※最新情報は公式サイトでご確認ください。

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