体重が少しずつ増えてきた、健康診断で脂質の話が出た、シニアになっておなかの調子が変わってきた。そんなきっかけで「せめておやつだけでも脂肪の少ないものに変えたい」と考える飼い主さんは多いと思います。ところが売り場には「低脂肪」「ヘルシー」「無添加」「ナチュラル」といった言葉が並び、どれを信じて選べばいいのか迷ってしまいますよね。
先に結論をお伝えすると、低脂肪おやつはパッケージの大きな言葉ではなく、裏面の成分表示の「脂質」と原材料の並び順で判断するのが基本です。そのうえで量は、環境省のガイドラインが示す1日に必要なエネルギー量の20%以内に収めます。ささみのように脂質が100gあたり0.8gの食材がある一方で、さつまいものように脂質は0.2gでもエネルギーは126kcalある食材もあり、「低脂肪」と「低カロリー」は同じ意味ではありません。
この記事では、ペットフード公正取引協議会の表示ルール、環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」、文部科学省「日本食品標準成分表」をもとに、低脂肪おやつが求められる理由、表示の読み方、食材ごとの脂質の違い、量の決め方、保存、犬のタイプ別の使い分けまでを理屈から順番に解説します。
・「低脂肪」表示に求められる条件と、成分表示・原材料欄の読み方
・ささみ・むね肉・もも肉・野菜・いもの脂質とエネルギーの違い(成分表ベース)
・おやつを「1日に必要なエネルギー量の20%以内」に収める計算の流れ
・開封後の保存目安と、体重・年齢・療法食など犬のタイプ別の考え方
犬に低脂肪おやつが選ばれる理由は?脂質が「カロリー」と「消化」の両方に関わるから

低脂肪おやつが注目されるのは、単に「太りにくそう」というイメージだけではありません。おやつという食べ物の位置づけ、脂質とエネルギーの関係、そして消化の負担という3つの視点から見ると、脂質を気にする理由がはっきりします。
おやつは「間食」、主食とは表示上の役割がちがう
まず押さえたいのは、おやつは主食の代わりにならない「間食」だという点です。ペットフード公正取引協議会は、ペットフードを使用目的によって「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」に分類し、それぞれ表示すべき項目を定めています。
総合栄養食は、そのフードと水だけで指定された成長段階の健康を維持できるよう、栄養バランスがとれたものと定義されています。一方の間食(おやつ)は、パッケージに「給与限度量」を表示することになっています。つまりおやつは、最初から「この量までにしてください」という上限つきの食べ物として扱われているわけです。
やりがちなのが、食いつきがいいからとおやつを増やし、主食を残すようになってしまうパターンです。低脂肪のおやつであっても、主食の栄養バランスを置き換えるものではありません。中には総合栄養食の栄養基準を満たしたおやつもありますが、それでも役割は間食です。
買うときは、パッケージのどこかにある目的の表示(「間食」「スナック」など)と、給与限度量の記載をまず確認しましょう。給与限度量が書かれていれば、それがそのおやつの上限の目安になります。
間食(おやつ)=ペットフード公正取引協議会の目的別分類のひとつ。パッケージに「給与限度量」を表示する(総合栄養食の基準を満たす間食は「給与量の目安」でも可)。
総合栄養食=毎日の主要な食事として与えることを目的とし、そのフードと水だけで指定された成長段階の健康を維持できるよう栄養バランスがとれたもの。
療法食=獣医師の指導に基づいて与えるべき旨の注意書きが必要なフード。病名の記載ができるのは療法食のみ。
脂質が多い食材ほどエネルギーも上がりやすい
脂質を減らすと、多くの場合エネルギー量も下がります。これは、脂質がエネルギー源として効率のよい栄養素で、同じ重さなら脂質の多い食材ほどカロリーが高くなりやすいからです。
文部科学省「日本食品標準成分表」で鶏肉を比べると、それがよくわかります。100gあたりで、鶏ささみ(生)は98kcal・脂質0.8g、鶏もも肉(皮つき・生)は190kcal・脂質14.2g、鶏もも肉のから揚げは307kcal・脂質18.1gです。同じ鶏でも、部位と調理法で脂質もエネルギーも大きく変わります。
家庭でありがちなのは「鶏肉ならヘルシー」と考えて、人の夕食のから揚げや皮つきのもも肉を少し分けてしまうケースです。量はひと口でも、犬の体の大きさからすると1日のエネルギーに占める割合は小さくありません。
低脂肪おやつを選ぶ意味は、同じ「ごほうび1回」でもエネルギーの上乗せを小さくできる点にあります。市販品なら成分表示の脂質、手作りなら使う部位(皮・脂身の有無)と調理法をチェックするのが出発点です。
脂質は消化に時間がかかる——獣医師の解説が示す膵臓への負担
もうひとつの理由は消化です。獣医師が執筆・監修する犬の病気の解説では、膵炎の犬の食事について「脂質や糖質は消化に時間がかかるため、膵臓に大きな負担をかけてしまいます」と説明され、低脂質・低糖質の食事を心がけることが肝心とされています。
同じ解説では、膵臓に負担をかける食品の傾向として、脂身の多い赤肉や皮付きの鶏肉、ベーコンやソーセージなどの加工肉、クリームやフルファットのチーズといった高脂肪の乳製品、揚げ物、糖分の高い甘いおやつが挙げられています。反対に、鶏の胸肉や白身魚、卵白などは消化に時間がかからない高消化性のたんぱく質として紹介されています。
ここで注意したいのは、これが「膵炎の犬の食事」についての説明だという点です。健康な犬のおやつをすべて同じ基準にする必要はありませんが、人の食べ物の脂身や揚げ物を与える習慣は見直すきっかけになります。
すでに膵臓の病気や血液検査の脂質の数値を指摘されている犬の場合は、おやつの種類や量も含めて、飼い主の判断で決めずに主治医の獣医師に確認するのが安全です。
「低脂肪」と書いてあれば安心?パッケージで確かめる4つの場所
パッケージの表面に大きく書かれた「低脂肪」「ヘルシー」という言葉は、目に入りやすい反面、それだけでは中身がわかりません。表示のルールを知っておくと、裏面のどこを見れば確かめられるかが見えてきます。
「低」「減」の表示には数値の根拠がセットで必要
ペットフード公正取引協議会の表示に関するルールでは、「高」「豊富」「含む」「強化」「ゼロ」「低」「減」など、特定の栄養成分の多い・少ないを示す用語について条件が決められています。同種の商品に比べてどのくらい差があるかを数値で具体的に記載するか、客観的な数値基準で根拠を説明でき、かつその根拠を記載するかのどちらかです。
つまり規約に沿った「低脂肪」表示なら、「何と比べて」「どのくらい少ないか」、あるいは「どんな基準で低脂肪と言えるのか」がどこかに書かれているはずです。協議会は、うそや大げさな表示など消費者をだますような表示を「不当表示」としています。
やりがちな失敗は、「低脂肪」の文字だけを見て、比較対象を確認しないことです。たとえば「当社従来品比」で脂質が少なくても、元の商品の脂質が多ければ、低脂肪になった後もほかのおやつより脂質が多いことはありえます。
表面の「低脂肪」表示を見つけたら、近くに小さく書かれた比較対象や数値の根拠を探しましょう。根拠が見当たらない場合は、次に説明する成分表示の脂質の値で判断するのが確実です。
成分表示の「脂質○○%以上」は最低保証値
パッケージ裏面の成分表示は、たんぱく質、脂質、粗繊維、灰分、水分について、保証し得る値を重量百分比(%)で記載するルールになっています。ポイントは書き方で、たんぱく質と脂質は「○○%以上」、粗繊維・灰分・水分は「○○%以下」と表示されます。脂質は「粗脂肪」と書かれていることもあります。
「脂質○○%以上」は「少なくともこれだけは入っている」という最低保証の値です。実際の含有量がその数値ぴったりとは限らず、上回っている場合もあるという読み方になります。
もうひとつの落とし穴は、水分量の違う商品どうしを%で単純比較してしまうことです。水分の多いソフトタイプのおやつは、水分で重さがかさ増しされている分、脂質の%が低く見えやすくなります。カリカリに乾燥したジャーキーと、しっとりしたソフトジャーキーを比べるときは、水分の欄も並べて見るのがコツです。
比べるときは、同じ形態のおやつどうしで「脂質」と「水分」をセットで確認しましょう。エネルギー(kcal)が記載されていれば、量を決めるときにはそちらのほうが直接役に立ちます。
原材料は多い順、最初の数個で中身の骨格がわかる
原材料欄は、添加物以外の原材料を重量の割合の多い順に書き、添加物はその後に記載するルールです。先頭に近いほど多く使われているので、最初の数個を見れば、そのおやつの骨格がつかめます。
低脂肪おやつを探すなら、先頭の原材料が「鶏ささみ」なのか、「鶏肉」「肉類」とまとめて書かれているのかに注目しましょう。原材料は「肉類」「穀類」のように分類ごとにまとめて書く方法も認められていて、肉類にはささみのほか、レバー、牛筋、豚耳、砂肝なども含まれます。ささみと豚耳では脂質の傾向が異なるので、分類表記だけでは中身の脂質は判断しきれません。
また、牛脂などは肉類ではなく「油脂類」に分類されます。原材料欄に油脂類が上位に出てくる商品は、形は肉でも脂質が加えられていると読めます。
見るべきは「先頭の原材料が具体的な部位名か」「油脂類がどの位置にあるか」の2点です。気になる場合は、成分表示の脂質の値と照らし合わせて判断しましょう。
義務表示5項目と「無添加」「ナチュラル」の読み方
ペットフード安全法では、名称・賞味期限・原材料名・原産国名・事業者の氏名又は名称及び住所の5項目の表示が義務づけられています。名称は犬用か猫用かがわかるように書かれ、原材料名は原則として添加物も含めて使用したものを全て記載します。原産国名は最終加工工程を完了した国です。
一方、「無添加」「ナチュラル」は安全法の義務表示ではなく、公正競争規約で表示できる条件が決められている言葉です。「無添加」は、何が無添加なのか原材料名等が明確に併記されていることが条件です。「ナチュラル」は化学的合成物と着色料を使っていないものに限られます。
やりがちなのは「無添加だから低脂肪だろう」と結びつけてしまうことです。無添加は添加物についての表示で、脂質の量とは関係がありません。無添加で脂質の多いおやつも当然ありえます。
表面の言葉は「何についての表示か」を切り分けて読み、脂質は成分表示、添加物は原材料欄の後半、と見る場所を分けるのが迷わないコツです。

| 項目 | 「低」「減」など(低脂肪) | 「無添加」「不使用」 | 「ナチュラル」 |
|---|---|---|---|
| 表示できる条件 | 同種の商品との差を数値で記載、または客観的な数値基準とその根拠を記載 | 無添加である原材料名等を明確に併記し、定められた基準を満たす場合に限る | 化学的合成物及び着色料を使用していないものに限る |
| パッケージで確かめる場所 | 表示の近くの比較対象・数値、裏面の成分表示の「脂質」 | 「○○無添加」の○○の部分、原材料欄の後半 | 併記の有無、原材料欄の添加物 |
| 脂質の量との関係 | 直接関係する。ただし比較対象しだいで絶対量は変わる | 関係しない(添加物についての表示) | 関係しない(合成物・着色料についての表示) |
原因:「低」「減」の表示は何かと比べた相対的な表現のことがあり、比較対象の脂質が多ければ、低脂肪版でもほかのおやつより脂質が多い場合があります。
対策:表示の近くにある比較対象と数値を確認し、最終的には裏面の成分表示「脂質○○%以上」と「水分○○%以下」を、同じ形態のおやつどうしで並べて比べましょう。
成分表で比べると、ささみ・むね肉・もも肉の脂質はここまで違う

手作りおやつや、原材料が1種類だけのシンプルなおやつを選ぶときは、素材そのものの脂質を知っておくと判断が早くなります。ここでは文部科学省「日本食品標準成分表」の値を、おやつの素材になりやすいものと、脂質が多くなりやすいものに分けて整理しました。
| 食材(成分表の区分) | エネルギー | 脂質 | おやつとしての位置づけ |
|---|---|---|---|
| 鶏ささみ(若どり・生) | 98kcal | 0.8g | 肉の中で脂質が少ない側。基準にしやすい |
| 鶏むね肉(若どり・皮なし・生) | 105kcal | 1.9g | 皮を除けば低脂肪の素材 |
| 豚ヒレ(大型種肉・赤肉・生) | 118kcal | 3.7g | 赤身だが鶏の2部位よりは脂質が多め |
| さつまいも(塊根・皮なし・生) | 126kcal | 0.2g | 脂質は少ないがエネルギーは高め |
| 西洋かぼちゃ(果実・生) | 78kcal | 0.3g | 中くらいのエネルギー |
| りんご(皮なし・生) | 53kcal | 0.2g | 軽めのおやつ向き |
| にんじん(根・皮なし・生) | 32kcal | 0.2g | 低エネルギーでかさを出しやすい |
| キャベツ(結球葉・生) | 23kcal | 0.1g | 表の中で最も軽い |
| 鶏もも肉(若どり・皮つき・生) | 190kcal | 14.2g | 比較用:皮と脂で脂質が多い |
| 鶏もも肉 から揚げ | 307kcal | 18.1g | 比較用:揚げ油と衣が加わる |
| 牛リブロース(乳用肥育牛・皮下脂肪なし・生) | 351kcal | 33.4g | 比較用:霜降り部位は皮下脂肪なしでも高脂質 |
| プロセスチーズ | 313kcal | 26.0g | 比較用:人の食べ物のまま与えない |
鶏ささみは脂質0.8g、低脂肪おやつの「ものさし」にしやすい
低脂肪おやつの素材として、まず基準にしたいのが鶏ささみです。成分表では100gあたり98kcal、たんぱく質23.9g、脂質0.8gで、今回比べた肉類の中では脂質が最も少なくなっています。
ささみが低脂肪なのは、鶏の胸の内側にある細長い部位で、皮や脂肪層がほとんどついていないからです。獣医師監修の解説でも、鶏の胸肉は消化に時間がかからない高消化性たんぱく質の例として挙げられています。市販のおやつでも、原材料の先頭が「鶏ささみ」の商品は、脂質を抑えたい飼い主さんの定番になっています。
ただし、ささみだからといって量を気にしなくていいわけではありません。脂質が少なくても、たんぱく質を中心にエネルギーはしっかりあります。また、乾燥させたジャーキーは水分が抜けた分だけ重さあたりのエネルギーが上がるので、生のささみの感覚でジャーキーを与えると多くなりがちです。
手作りする場合は、筋を取り除き、味付けをせずに加熱するのが基本です。市販品を選ぶときは、原材料の先頭がささみか、成分表示の脂質がほかの商品と比べて低いかを確認しましょう。
| 分類・主な原材料 | 鳥肉類(若どり・副品目)。ペットフードの原材料表示では「肉類」に含まれる部位 |
| 栄養成分の目安 | 100gあたり98kcal・たんぱく質23.9g・脂質0.8g(日本食品標準成分表・生) |
| 与えるときの注意 | 味付けをせず加熱する。乾燥品は重さあたりのエネルギーが上がるので、量はエネルギーで考える |
| 向いている犬・場面 | 体重が気になる犬のごほうび、トレーニング中に回数を多く与えたい場面(小さくちぎって使う) |
むね肉は皮なしなら1.9g、豚ヒレは3.7g——「赤身」でも差がある
ささみ以外の低脂肪素材としては、皮なしの鶏むね肉と豚ヒレが候補になります。成分表では、鶏むね肉(皮なし・生)が100gあたり105kcal・脂質1.9g、豚ヒレ(赤肉・生)が118kcal・脂質3.7gです。
どちらも「脂身の少ない部位」ですが、数字を並べると差があることがわかります。赤身という言葉は見た目の色の話で、脂質の量まで保証するものではありません。部位や動物の種類が変われば、同じ赤身でも脂質は変わります。
やりがちな失敗は、むね肉を皮つきのまま調理してしまうことです。成分表の1.9gは「皮なし」の値です。鶏の皮には脂肪が多く、皮つきのもも肉が14.2gになることを考えると、皮の有無は脂質を大きく左右します。人の料理用に皮つきで買ったむね肉を取り分けるときは、必ず皮を外しましょう。
低脂肪を優先するなら、ささみ→皮なしむね肉→豚ヒレの順に脂質が増えると覚えておくと選びやすくなります。いつも同じ素材ばかりにならないよう、この範囲で入れ替えるのもひとつの方法です。ただし、初めての肉は少量から試しましょう。
皮・脂身・揚げ衣がつくと数字は一気に変わる
比較用に載せた高脂肪側の食材を見ると、脂質を増やす要因がはっきり見えてきます。鶏もも肉(皮つき・生)は脂質14.2g、それを揚げたから揚げは18.1g、牛リブロース(皮下脂肪なし・生)は33.4gです。
もも肉は、皮と筋肉の間の脂肪、筋肉の中の脂肪の両方を含む部位です。から揚げはそこに揚げ油と衣が加わり、エネルギーは307kcalまで上がります。牛リブロースは「皮下脂肪なし」でも33.4gあり、霜降りのように筋肉の中に入りこんだ脂肪は切り取っても落とせないことを示しています。
家庭でよくあるのが、焼き肉やステーキの端、から揚げの衣がはがれた部分などを、食卓から「ひと口だけ」与えてしまう場面です。量は少なくても、ここまで見てきたように脂質の桁が違うため、低脂肪おやつに切り替えた意味が薄れてしまいます。
低脂肪を意識するなら、「皮」「目に見える脂身」「揚げ物」「霜降り部位」の4つを避けるだけでも、脂質の多い食材の大半を外せます。調理法は、揚げる・炒めるより、ゆでる・蒸すを選ぶのが基本です。
チーズや加工品は「人の食べ物のまま」与えない
犬が喜ぶ食べ物としてよく挙がるチーズですが、人用のプロセスチーズは100gあたり313kcal・脂質26.0gで、表の中でも脂質の多い部類です。獣医師監修の解説でも、クリームやフルファットのチーズなど高脂肪の乳製品は、膵臓に負担をかける食品として挙げられています。
同じ解説では、ベーコンやソーセージなどの加工肉も、塩分や脂肪分が高い加工食品として挙げられています。人の食べ物は人の味覚に合わせて作られているため、脂質だけでなく塩分や調味料も犬にとっては多くなりがちです。
やりがちなのは、薬を飲ませるときにチーズやソーセージで包むのが習慣になり、毎日少しずつ脂質を足してしまうケースです。1回は小さくても、毎日続けば積み重なります。
チーズ風味や乳製品を使った犬用おやつもありますが、選ぶときは成分表示の脂質を確認しましょう。投薬の補助が必要な場合は、どんな食べ物で包むとよいかを処方した獣医師に相談すると、体調に合ったやり方を教えてもらえます。
野菜・いも・果物をおやつにするなら、脂質より先に見る数字は?
野菜やいも、果物は、どれも脂質が0.1〜0.3gと少なく、低脂肪という意味ではどれを選んでも大差ありません。むしろ差が出るのはエネルギーです。植物性の素材は「脂質」ではなく「kcal」で選ぶ、と考えると迷いが減ります。
実は、さつまいもはささみよりエネルギーが高い
意外と知られていないのが、さつまいものエネルギーです。成分表では、さつまいも(皮なし・生)は100gあたり126kcal・脂質0.2g。脂質はささみの0.8gより少ないのに、エネルギーはささみの98kcalを上回ります。
理由は炭水化物です。さつまいもはでんぷんや糖を多く含むいも類で、エネルギーの大半を炭水化物からとっています。脂質が少ないからといってエネルギーが低いとは限らないのは、このためです。
よくあるのが「低脂肪で体にやさしそう」と、ふかしたさつまいもを毎日たっぷり与えてしまうパターンです。犬が喜んで食べるほど量が増え、気づけば体重が増えていた、ということが起こります。獣医師監修の解説でも、糖分の高い甘いおやつは膵臓に負担をかけるものとして挙げられています。
さつまいもは「低脂肪だが高エネルギー寄り」のおやつと位置づけ、小さく切って回数で満足感を出すのがコツです。体重が気になる犬には、次に紹介する低エネルギーの野菜と使い分けましょう。
「低脂肪」と「低カロリー」は別の物差しです。肉類は脂質の差がエネルギーの差に直結しやすい一方、いもは脂質が0.2gでも126kcalあります。肉は脂質で、野菜・いも・果物はkcalで選ぶと覚えておくと、どちらの失敗も避けやすくなります。
かぼちゃ・りんごは中くらい、にんじん・キャベツは軽め
植物性の素材をエネルギーで並べると、100gあたりで西洋かぼちゃ78kcal、りんご(皮なし)53kcal、にんじん(皮なし)32kcal、キャベツ23kcalです。脂質はいずれも0.1〜0.3gで、ほぼ差がありません。
かぼちゃはさつまいもと同じくでんぷんを含むため、野菜の中ではエネルギーが高めです。りんごは果物らしく糖を含みますが、いもよりは軽めになります。にんじんやキャベツは水分が多く、同じ量でもエネルギーが低いのが特徴です。
やりがちな失敗は、かぼちゃを「野菜だから」と野菜枠で考えて量を多くしてしまうことです。かぼちゃはエネルギーの面では、にんじんやキャベツよりいも類に近い位置にあります。
体重が気になる犬のおやつには、にんじんやキャベツのように低エネルギーの素材を中心にし、かぼちゃ・さつまいも・りんごは「特別なごほうび」として量を控えめにする、と役割を分けると続けやすくなります。成分表の値は生のものなので、加熱したものや乾燥させたものは値が変わる点にも注意しましょう。
甘く味付けしたもの・油で揚げたものは別の食べ物
ここまでの数字は、すべて味付けをしていない生の素材の値です。人のおやつとして売られている大学いも、スイートポテト、かぼちゃの煮物、野菜チップスなどは、砂糖や油、調味料が加わっているため、成分表の値とは別の食べ物と考える必要があります。
揚げると素材が油を吸うので、もともと脂質0.2gのさつまいもでも、揚げたあとは脂質が大きく増えます。から揚げで鶏もも肉の脂質とエネルギーが上がったのと同じしくみです。獣医師監修の解説でも、揚げ物や糖分の高い甘いおやつは膵臓に負担をかける食品として挙げられています。
やりがちなのは、人用の野菜チップスを「野菜だから」と分けてしまうケースです。見た目は野菜でも、中身は油で揚げたスナックです。
犬用の野菜おやつを買う場合も、原材料欄に油脂類や砂糖がどの位置にあるか、成分表示の脂質がどうなっているかを確認しましょう。手作りなら、ゆでる・蒸す・焼くなど油を使わない加熱で、味付けはしないのが基本です。
初めての食材は少量から、体調の変化を見る
低脂肪の素材であっても、初めて与える食材は少量から始めるのが基本です。犬によって、特定の食材で便がゆるくなったり、体に合わなかったりすることがあるためです。
特に野菜は、食物繊維が多いものを急にたくさん与えると、ふだんと便の状態が変わることがあります。脂質を抑えたつもりが、今度はおなかの調子が気になる、ということにならないよう、1種類ずつ試して様子を見ると原因がわかりやすくなります。
やりがちな失敗は、「体にいいから」と複数の新しい食材を一度に混ぜることです。そうすると、体調に変化があったときにどれが原因かを特定できません。
新しい食材は1種類ずつ、ごく少量から始め、翌日以降の便や食欲を確認しながら量を調整しましょう。おやつを与えたあとに、便がゆるい、吐いた、元気や食欲がいつもと違うといった様子が見られたら、与えるのをやめて獣医師に相談してください。
おやつは1日どこまで?「20%以内」をカロリーで考える
低脂肪おやつを選んでも、量が多ければ体重は増えます。脂質の少なさと量の管理は別の話です。ここでは、公的な目安をもとに「1日にどこまで与えていいか」を計算で決める方法を整理します。
環境省の目安は「1日に必要なエネルギー量の20%以内」
環境省の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」(2018年8月改訂版)は、おやつについて「一日に必要なエネルギー量の20%以内を目安にし、また、与えた分だけ主要な食事の量も減らすようにしましょう」としています。
ポイントは、目安が「脂質の量」ではなく「エネルギー量」で示されていることです。低脂肪のおやつでもエネルギーはあるので、20%の枠の中に入れて考えます。同じガイドラインでは、おやつやごほうびは犬とのコミュニケーションをとる手段のひとつとも書かれています。ゼロにするのではなく、枠の中で上手に使うという考え方です。
やりがちなのは、「低脂肪だから20%の計算に入れなくていい」と考えてしまうことです。脂質が少ないのはあくまで中身の話で、エネルギーの上限は別に守る必要があります。
20%は「上限の目安」であって、毎日そこまで与える必要はありません。体重が気になる犬なら、枠いっぱいを使わずに余裕をもたせるほうが管理しやすくなります。
1日に必要なエネルギー量はRERと係数で出す
20%を計算するには、まず1日に必要なエネルギー量を知る必要があります。環境省のガイドラインでは、安静時のエネルギー要求量(RER)を「体重(kg)×30+70」(キロカロリー)で求め、それに成長段階や活動量に応じた係数をかけて、1日当たりのエネルギー要求量(DER)を出す方法が紹介されています。
この式には条件があり、ガイドラインでは体重が2〜45kgの場合のみ計算できるとされています。範囲外の犬や、係数をどう選べばいいか迷う場合は、獣医師に確認するのが確実です。
やりがちな失敗は、今の体重が理想より重いのに、その体重でそのまま計算してしまうことです。太り気味の犬で今の体重を使うと、必要量が多めに出てしまいます。どの体重で計算するかは、次の章で扱う体型チェックとあわせて考えましょう。
計算が難しく感じるときは、主食のパッケージにある給与量の表や、1袋あたり・100gあたりのエネルギー表示も手がかりになります。

与えた分だけ主食を減らす、が20%ルールの本体
ガイドラインの20%の目安には、「与えた分だけ主要な食事の量も減らす」という一文がセットになっています。実はこちらが体重管理の本体で、20%以内に収めても主食を減らさなければ、その分だけエネルギーは上乗せになります。
主食の給与量は、おやつを与えないことを前提に書かれているのが一般的です。おやつを足すなら、主食の側で引き算をしないと、1日の合計が必要量を超えてしまいます。
やりがちなのは、おやつは別枠と考えて、主食はパッケージの量どおり、おやつも毎日与える、というパターンです。これを続けると、おやつが低脂肪でも少しずつ体重が増えていきます。
減らし方のコツは、おやつのエネルギー表示(1本あたり・1袋あたり・100gあたりなど)を見て、同じくらいのエネルギー分を主食から引くことです。主食の一部をそのままおやつとして手から与える方法もあり、これなら合計のエネルギーは変わりません。主食を大きく減らすことになりそうなら、おやつの量自体を見直しましょう。
家族それぞれの「少しだけ」で20%を超えてしまう
おやつの量が増える原因として多いのが、家族それぞれが別々におやつを与えているケースです。一人ひとりは「少しだけ」のつもりでも、朝・夕方・夜と重なると、合計では20%の枠を超えてしまいます。
特に低脂肪おやつに切り替えたあとは、「ヘルシーなおやつに変えたから」と、与える回数に気がゆるみやすくなります。脂質が減っても回数が増えれば、エネルギーの合計は変わらないか、かえって増えることもあります。
原因:おやつの総量を誰も把握しておらず、一人ひとりの「少し」が積み重なって1日の20%を超えてしまう。低脂肪おやつに変えた安心感で回数も増えやすい。
対策:1日分のおやつを朝のうちに小皿や容器に取り分け、家族はそこからだけ与えるルールにする。容器が空になったらその日のおやつは終わり、と目で見てわかる形にすると守りやすくなります。
取り分け方式にすると、トレーニングで回数を多く与えたい日でも、1回の量を小さくして調整できます。取り分けた量を主食から引く計算も、1回決めてしまえば毎日同じで済みます。
開封したおやつ・手作りおやつはいつまで?保存と酸化の考え方
低脂肪のおやつは脂質が少ない分、保存の心配は少なそうに感じるかもしれません。ただ、脂質がゼロでない限り酸化は起こりますし、水分の多いおやつは別の意味で傷みやすくなります。保存はおやつの形態ごとに考えるのが基本です。
脂質は空気に触れると酸化する、だから開封後の期限がある
フードやおやつに含まれる脂質は、空気や光、熱にふれると少しずつ酸化します。酸化が進むとにおいや風味が変わり、品質が落ちていきます。開封前の賞味期限と、開封後の使用期限の目安が別に考えられているのは、開封によって空気や湿気にふれるようになるからです。
パッケージの賞味期限は、ペットフード安全法の義務表示で、「賞味期限」の文字とともに年月日または年月で表示されます。これは未開封の状態での期限です。
やりがちなのは、「賞味期限まで大丈夫」と考えて、開封したおやつの袋を何か月も置いておくことです。開封した時点で、賞味期限とは別の時計が動き出すと考えましょう。
保存のコツは、袋の口をしっかり閉じる、直射日光を避ける、温度と湿度が低い場所に置く、の3つです。大袋は開けたら使い切るまでの期間が長くなるので、低脂肪おやつに限らず、食べきれるサイズを選ぶのも有効です。
形態別の目安——ドライ約1か月、セミモイスト2週間程度、ウェット1日
環境省のガイドラインでは、ペットフードの形態ごとに開封後の使用期限の目安が示されています。おやつにも、カリカリに乾燥したタイプ、しっとりしたソフトタイプ、水分の多いタイプがあるので、どの形態に近いかで保存方法を考えると整理しやすくなります。
| 項目 | ドライ・ソフトドライ | セミモイスト | ウェット |
|---|---|---|---|
| 開封後の使用期限の目安 | 開封後約1か月 | 開封後2週間程度 | 開封後1日 |
| 保存方法 | 袋をしっかり閉じ、直射日光が当たらない、温度・湿度が低い場所(常温) | 袋をしっかり閉じて冷蔵庫 | 開封したらすぐ与える。1日以上保存する場合は冷凍し、与える際に解凍 |
| おやつでいえば | カリカリのジャーキー、ボーロ、クッキーなど | しっとりしたソフトタイプなど | パウチ・缶・水分の多い手作りおやつなど |
どの形態に当たるかは、パッケージの表示や記載された保存方法で確認できます。メーカーが独自に開封後の保存方法や期限を記載している場合は、そちらを優先しましょう。
やりがちな失敗は、しっとりしたソフトジャーキーを、カリカリのジャーキーと同じ感覚で常温に置き続けることです。水分の多いおやつほど、冷蔵が必要になり、期限も短くなります。
酸化防止剤の上限値は法律で決まっている
脂質の酸化を防ぐために、フードやおやつには酸化防止剤が使われることがあります。ペットフード安全法の基準では、エトキシキン、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)の合計量の上限値が150μg/g、犬用ではエトキシキン単独の上限値が75μg/gと定められています。亜硝酸ナトリウムの上限値は100μg/gです。
ペットフード公正取引協議会は、添加物の使用は必要な場合に限り、かつ必要最小限の量にすることを基本としています。上限値は、使われる場合でも超えてはいけない量として決められているものです。
やりがちなのは、原材料欄にカタカナの添加物名が並んでいるだけで不安になり、保存性の高いおやつを避けた結果、傷みやすいおやつを長く置いてしまうことです。酸化防止剤がない、または少ないおやつは、そのぶん開封後の管理が大切になります。
添加物が気になる場合は、原材料欄の後半を確認し、「無添加」表示なら何が無添加なのかの併記を見ましょう。そのうえで、開封後は早めに使い切ることを意識すると安心です。
手作りおやつの保存は「水分の多さ」で考える
ささみや野菜で作る手作りおやつは、市販品と違って保存料や酸化防止剤が入っていません。ガイドラインに手作りおやつそのものの保存期限は示されていないので、水分の多さに応じて、市販品の形態別の目安よりも短めに考えるのが安全側です。
ゆでたささみや蒸したさつまいものように水分が多いものは、ガイドラインのウェットフードの扱い(開封後1日、1日以上保存する場合は冷凍して与える際に解凍)を参考にすると判断しやすくなります。作ったその日に使う分以外は、小分けにして冷凍しておくと便利です。
やりがちな失敗は、家庭のオーブンで乾燥させたささみジャーキーを、市販のカリカリのジャーキーと同じように常温で長く置くことです。家庭で乾燥させたものは、市販品ほど水分が抜けていないことがあり、見た目が乾いていても中はしっとりしている場合があります。
手作りおやつは、作る量を少なめにし、冷蔵なら早めに使い切る、長く持たせたいなら冷凍する、と決めておきましょう。においや見た目がいつもと違うものは与えないのが基本です。
体重・年齢・療法食で変わる、犬の低脂肪おやつの使い分け
低脂肪おやつが必要な理由は、犬によって違います。体重を減らしたいのか、年齢的に消化を気づかいたいのか、獣医師から食事の指示が出ているのか。目的によって、どこまで自分で判断してよいかも変わります。
体型が気になる犬は、BCSと週1回の体重測定から
おやつを見直す前に、まず今の体型を把握しましょう。環境省のガイドラインでは、見た目と触れた状態から体型、特に脂肪の付き具合を評価する「ボディコンディションスコア(BCS)」が紹介されています。評価は9段階または5段階で行います。
体重の変化は見た目ではなかなか気づきにくいため、ガイドラインでは日頃から体重を測定しておくことが重要とされ、週1回程度がおすすめとされています。体重とBCSの両方を記録しておくと、おやつを変えた効果も確かめられます。
やりがちなのは、体型の判断を見た目だけで済ませてしまうことです。毛の長い犬種やふわふわの被毛の犬は、見た目では体型がわかりにくく、触ってみると肋骨に脂肪がついていることがあります。
現在の体重とBCSから理想体重を求めるには、獣医師に診てもらうことがすすめられています。ガイドラインでは、BCS3の体重を理想体重としています。理想体重がわかれば、前の章の計算もその体重を基準にできます。

本格的なダイエットは獣医師の指導の下で
体重を減らす必要があるとわかったとき、おやつを低脂肪のものに変えるのは取り組みやすい第一歩です。ただ、環境省のガイドラインは、本格的なダイエットが必要な場合には必ず獣医師の指導の下で行うようにとしています。
理由は、急に食事を減らしすぎたり、おやつをすべてやめたりすると、必要な栄養まで不足するおそれがあるからです。体重をどのくらいのペースで落とすか、主食をどう変えるかは、犬の年齢や体の状態によって変わります。
やりがちな失敗は、おやつを完全にやめてしまい、犬も飼い主もストレスがたまって長続きしないことです。ガイドラインでもおやつはコミュニケーションの手段のひとつとされているので、低脂肪・低エネルギーの素材に置き換え、量を枠の中に収めるほうが続けやすくなります。
獣医師に相談するときは、ふだん与えているおやつの商品名や手作りの内容、1日の回数をメモして持っていくと、具体的なアドバイスをもらいやすくなります。
療法食を食べている犬のおやつは自己判断しない
療法食を食べている犬の場合、おやつは特に慎重に考える必要があります。ペットフード公正取引協議会の分類では、療法食は獣医師の指導に基づいて給与すべき旨の注意書きが必要なフードです。療法食は治療の補助として、食事全体の栄養バランスが考えられています。
そこに飼い主の判断でおやつを足すと、低脂肪のおやつであっても、療法食で調整している栄養のバランスが変わってしまうことがあります。おやつを与えてよいか、与えるならどんなものをどれくらいかは、療法食を処方した獣医師に確認しましょう。
また、病名を記載できるのは療法食だけとされています。おやつの売り場で特定の病気に効くかのような印象を受ける言葉を見かけても、おやつは病気を予防したり治したりするものではありません。
療法食中の犬には、獣医師が認めた範囲で、療法食の一部をおやつ代わりに手から与える方法を相談してみるのもひとつの手です。
シニア犬・よく動く犬・子犬は「量の設計」から考える
シニア犬、活発な犬、子犬では、1日に必要なエネルギー量そのものが違います。環境省のガイドラインでも、DERを出すときの係数は成長段階や活動量によって変わるとされています。おやつの上限はその20%なので、同じ体重でも犬によって上限は変わります。
シニア犬は活動量が落ちると必要なエネルギーも変わるため、若いころと同じ量のおやつでは多くなることがあります。消化を気づかうなら、獣医師監修の解説で高消化性のたんぱく質として挙げられている鶏の胸肉や白身魚、卵白のような素材が候補です。
よく動く犬は必要量が多いぶん枠にも余裕がありますが、運動量が落ちる季節にも同じ量を続けると体重が増えやすくなります。子犬は成長のための栄養を主食でしっかりとることが優先なので、おやつは小さく、主食を食べる量が減らない範囲にとどめます。
どの場合も、まず1日に必要なエネルギー量を把握し、その20%以内でおやつを設計する、という順番は同じです。係数の選び方に迷ったら、健康診断のついでに獣医師に確認しておきましょう。
まとめ:脂質の数字と1日の量、両方を見て選ぶ
犬の低脂肪おやつ選びで大切なのは、「低脂肪」という言葉を入り口にしつつ、最後は数字で確かめることです。市販品なら表面の表示の根拠、裏面の成分表示の脂質と水分、原材料欄の先頭と油脂類の位置を見ます。手作りなら、ささみや皮なしむね肉のような脂質の少ない部位を選び、味付けをせず、ゆでる・蒸すで調理するのが基本です。
そのうえで忘れたくないのが、低脂肪と低カロリーは別の物差しだという点です。さつまいものように脂質が少なくてもエネルギーの高い素材はありますし、低脂肪のおやつでも量が多ければ体重は増えます。量は環境省のガイドラインにならって1日に必要なエネルギー量の20%以内に収め、与えた分だけ主食を減らしましょう。家族で与える場合は、1日分を先に取り分けておくと守りやすくなります。
最初の一歩としては、今週のうちに愛犬の体重を量り、ふだん与えているおやつのパッケージ裏面の「脂質」と「エネルギー」を確認してみてください。今のおやつがどの位置にあるかがわかれば、置き換えるべきか、量を調整すべきかが見えてきます。体型の評価や理想体重、療法食との組み合わせは、健康診断の機会に獣医師に相談すると確実です。
※最新情報は各公式サイトでご確認ください。

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